軌道上からの地表攻撃が地球連邦軍の主要軍事拠点制圧に直接的な成果を見出せなかったことからジオンは地球攻撃軍を編成、地上制圧作戦のため陸戦部隊を編成し第一次及び第二次地球降下作戦を実施、制圧拠点を中心とした制空権を得ることとなったが、同時に補給路を含む制海権を掌握するため、ジオン海軍兵力は主力装甲機動兵器として水中格闘戦を想定した局地戦用モビルスーツの開発を決定した。水中作戦に特化した用途別モビルスーツ群を開発するにあたり、そのテストベッドとしてMS-06Cから改装されたのがMS-06Mである。深海作業をも視野に入れた設計は、あわよくばすぐに量産化に移行することが期待されたが、実際には機体の水中抵抗、メインジェネレーターの冷却問題が起因して要求性能には及ばないことが明らかとなった。しかしモビルスーツ搭載型の小型水流エンジン開発のためと水中固定兵装の実用試験機として運用は続行された。専用設計機となるMSMシリーズの実戦配備に合わせ、製作された機体全７機も各方面の潜水艦隊に配属された。ザク・マシンガンに代わる水中兵装サブロック・ガンは当初からの同時開発で、実戦配備後にはMSMシリーズで運用された固定兵装も増設されている。戦後連邦軍に拿捕された数機は連邦軍で操縦系の改修を経て運用されている。