"S.H.Figuarts ALPHAMON:OURYUKEN -Premium Color Edition-." Kenji Watanabe Interview

In addition to all painting, the new Alphamon has more power-up options such as effect parts and cloak.
Therefore, this time, we interviewed Kenji Watanabe, who was the creator of Digimon and was in charge of supervision and box art for "SHFiguarts Alphamon" released in 2015, while watching "-Premium Color Edition-" with the planning staff.
Mr. Watanabe appears for the third time since D-Arts and Super Evolution Soul in "Interview Articles". Approaching Mr. Watanabe's "Interview Articles"!
S.H.Figuarts ALPHAMON:OURYUKEN -Premium Color Edition-
――First of all, let me explain about this “-Premium Color Edition-” from the planning staff.
Planning staff:デジモンシリーズが超進化魂シリーズ以来、“TAMASHII NATIONSで久しぶりに復活!”となり、まずは-Premium Color Edition-の第1弾として「オメガモン」を、マントの仕様を見直しつつ、メタリック彩色をベースでリニューアルしまして、その第2弾として、今回「アルファモン:王竜剣」が発売されます。ベースとなった通常版は、けんじさんの造形監修でしたよね?
Watanabe:見ました、見ました。
Planning staff:その監修いただいた造形を、今回もそのまま使用しています。
Watanabe:当時から僕的に造形はすごく満足していて、良い商品ですよね。ただ、(通常版は)こんなに金が赤かったかな? たぶん最終的な量産時の塗りで変わったとかかな?
Planning staff:そうですね、製品ではちょっと金の色味は難しくて。
Watanabe:監修当時も「難しかったらいいです」って言ってた気がする。

Planning staff:それもあって、今回は金もけんじさんが描かれた設定画をイメージしたカラーに刷新しています。薄めのシャンパンゴールド系の色味にしました。
Watanabe:この金は、僕の好きな金。よりソリッド、シャープな感じがして、とても良い色だと思います。(イラストは)プラチナ、白金みたいなのをイメージしてたんですけど、今回それにだいぶ近づいていますね。
Planning staff:黒に関しても、第1弾のオメガモンとのバランスを意識して、パール系の色味を入れていて。イラストでは結構ガンメタっぽい色味に近いですが、今回は劇中イメージにしました。アニメ『DIGITAL MONSTER X-evolution』や最近のゲームのイメージだと、ただのガンメタなイメージもなくて。昔、けんじさんが「黒が正解である」と何かのインタビューでおっしゃっていたことを意識しました。
* Editor's note: Gunmetal = Gunmetal. Gray with metallic luster.
Watanabe:みんなが「アルファモンはグレーだ」と言うので、「ガンメタ系の黒ですよ」と言ったんです。イラストだと黒で塗るのは難しいんですよ。真っ黒になっちゃう。
Planning staff:そうですよね。なので、あまりガンメタでも真っ黒にならないように、ブラックでもメタリック調です。
Watanabe:ちょっと漆っぽい。
Planning staff:はい、漆のように光沢感を出しました。
Watanabe:「ただの黒じゃないぞ」って。
Planning staff:ガンメタの色味や黒の艶のパターンを6~7種くらい作って、何度もトライ&エラーを繰り返していました。黒金のイメージはあまり変えずに、ただ実際手にしていただくと、メタリックの粒子、大きめの粒が反射するような色味を意識して仕上げました。
Watanabe:成形色じゃない?
Planning staff:前回、黒部分は成形色でしたが、今回は関節以外の全身のパーツをフル塗装にしております。
Watanabe:ええええ! 全塗装なんてやりたくないですよね、モノを作る上で……ねえ(笑)? 塗装が大変なのはよく知ってるので。
Planning staff:(通常版の)成形色の色味も、ひとつの正解だし、いいなと思っていて。ただ、イラストであったり、アニメーションをあらためて見直すと、「もっと絶妙な色味のバランスを追求してもいいのでは?」となりました。金に関しても、塗料のサンプルをトータル10個弱くらい使って試しましたね。
Watanabe:カラーへのこだわりを感じますね。あと、このマントの自由度! ……すごいな。ボロボロ感もすごい。マントは少し袋状になってる?
Planning staff:表裏を縫い合わせて、裾はボロボロにしています。オメガモンの時は貼り合わせでしたが、それではマントが全体的にペタっとした印象になってしまって。アルファモンに関しては、マントをふわっとした感じにしたかったんです。布地もアパレル系のツテを使って、いろんな種類を取り寄せて検討しました。
Watanabe:立体的になってる感じがしないでもない。何よりもね、今回はこの翼ですよね。でっかい翼、よく作ったなって。外すこともできるんですよね?

Planning staff:はい。聖剣グレイダルファーを持っている時は外しているのが正解ですからね、設定的には。
Watanabe:前回は王竜剣を持っているのに、翼がなかったからね。
――Last time, the box art was drawn by Mr. Watanabe.
Watanabe:そう、王竜剣を持ってると、翼がついてないと(設定的に)おかしくなると。だから少しだけ炎が、「これから炎の翼が出ますよ!」ってイメージの絵にしました。

Planning staff:当時、翼自体、試作までは作っていたと思います。
Watanabe:そう、「(翼の)デザインして!」って言われたのは覚えてるんで。
Planning staff:おそらく価格とのバランスで、優先順位的に付けられなかったんでしょうね。でも、今回は“完全版”として、翼もエフェクトでしっかり再現しました。
Watanabe:王竜剣を持って、しかも炎の翼出てるから。最初にカードで描いた、王竜剣を下に向けたポーズとか再現したくなりますね。今度はファンも満足していただけるかな、今まで以上にね。塗装しかり、見えないところにもコストかけているところもあって。ここまでやってるなんて、企画担当者のこだわりですね。
アルファモン――X抗体の始まり

--Please tell us about the time when you designed Alphamon.
Watanabe:アルファモンは、いわゆるX抗体の始まりなんですよね。その始まりをもって、当時、結構案件抱えていたし、企画のトップみたいな立場だったので僕は1回デジモンから引退するんですよ。そもそもX抗体は「他のデザイナーに描かせるから」となっていたので。
Planning staff:特別な思いで描かれたデジモンだったんですね。
――What kind of image was it designed for?
Watanabe:黒いオメガモンみたいな。オメガモンがひょろひょろだったので、こちらはちょっとマッチョ、ごっつい感じで描きました。要はオメガモンがいるので、その対になるアルファモン。新シリーズのトップのイメージです。それと『聖戦士ダンバイン』のズワァース、あと『機動警察パトレイバー』のグリフォンをイメージして描いた覚えがあります。
--Did you have any special design for the X antibody?
Watanabe:シルエットでそのキャラクターがわかるようなもの、できるだけ少ない線でそれっぽく見せる、表現することをデジモンはずっと目指していて。X抗体の始まりとして、「ギリギリこのくらいの線かな」とデザインしました。まあ、そこから先、X抗体は、すごい大変なことになってしまうんですけど。それと、いろんなところにX抗体のマークをデザインしていて。ただ、誰も継承してくれなかった(笑)。で、渡辺のは赤、As'まりあさんが描いたのは緑色になっていて。“なべけんレッド”、“As'まりあグリーン”みたいに呼ばれていますよね。As'まりあさんのは、全部緑でしょう?
Planning staff:本当ですね。知らなかった。
Watanabe:なんで赤にしたかは、商品本体に赤いLEDがついてたんですよね。「デジモンペンデュラムエックス」のLEDだったと思うけど、そのイメージでした。
――How was the reaction from the fans at the time of the announcement?
Watanabe:どうなんだろう。今みたいにSNSがあるわけでもなかったですからね。バンダイさんからは、市場とか関係なく「デジモンだからやろう」みたいな感じがあって(笑)。途絶えさせないように、少しでも何かやっとこうよ、と続けていました。
――Actually, that judgment was correct, wasn't it? Partly because of that, it is still continuing, including new animations, and may it have led to this commercialization?
Watanabe:と、思いますね。その間に、当時の子供たちも育ってくるじゃないですか? 10年経てば、当時10歳の子は20歳になるわけですよね。そうするとデジモンまだやってる、まだ商品出てることを知ってくれれば、懐かしさもあって買ってくれますからね。

――Alphamon is still very popular, isn't it?
Watanabe:ありがたいことですよ、本当。アニメ『DIGITAL MONSTER X-evolution』に登場していますが、デザインはその前に出来上がっていて。世界観を伝える方法として、商品に漫画の小冊子をつけたりしてました。また、当時ウィズはアニメの制作もやっていたので、『DIGITAL MONSTER X-evolution』のシナリオ原案までは、ウィズが手掛けていたんですよ。
-Anime was a pioneering work of full CG, which was rare at that time, and Alphamon appeared as the last showcase.
Watanabe:あの作品は人が登場していなくて良かったと思うんです。CGで人間を作るのは、難しいじゃないですか。デジモンだからこそ意外と上手くCGにハマってた。今、観ても、「よくやってんな、これ」って(笑)。いやあ、意外と上映時間も長いんですよ。
--Alphamon was also drawn in the art book "Digital Monster ART BOOK Ver.X" released in 2019, wasn't it?
Watanabe:どっちかと言うと、こちらが無理矢理描かせてもらったんです。
Planning staff:ご自分からだったんですね!
Watanabe:そうそう。逆に「画集の中の絵は描かない!」って言ったんですよ。「いや、こんなに大量のX抗体描けない……その代わり、表紙描かせて」って(笑)。
Planning staff:このイラスト、カッコいいですよね。
Watanabe:でも、SNS上では「なんで(絵の背景にいる)ほかのデジモンはマントで体を隠してんだ!」って怒ってる人もいて(笑)。
Planning staff:せっかくなら「全体を見せてくれ」ってことですね(笑)。
Watanabe:「手抜きじゃねえの」とか言われて……手は抜いてないんだけど。マントつけてると、やっぱりポーズ的に、広げたいじゃないですか。それにメインで見せたいのは、アルファモンとディアボロモンですからね。

デジモンへの想い

――What do you think about the fact that Digimon are still loved by many fans?
Watanabe:やはり続いていることはありがたいですね。それこそデジモン15周年のイベントを、東映アニメーションさん、バンダイさん含めてやっていただいてからは、僕自身も表に出ることが多くなり、お客さんと実際に会うようになるじゃないですか? そうすると「デジモンってこんな風に思われてたんだ」と知ることもできました。当時、僕はデジモンのほかにも、たまごっちや、レジェンズ、それこそプリキュアの企画もやっていましたが、裏方でしたからね。忙しさもあって、お客さんの反応がほぼ見えなかったんです。でも、今、それで育った子たちに会ってみると、やっぱり純粋にキャラクターを好きでいてくれているんです。僕にとっては仕事の一環でしたが、この子たちの育つ上での大切な一部分を担っていたんだなと気づき、自分が思っている以上に、このキャラクターたちで何かしなきゃいけない、その想いに応えられることをしたいと思いましたね。
――That's why there are many staff who grew up in Digimon in both the anime industry and the toy industry.
Watanabe:他の商品の話なんですけども、今のカードゲームのイラストは、当時ファンだった人たちも描いてるんですよ。要はファンだからイラストの凝り方が半端ない。この予算で、なんでこんなに描くのってくらい(笑)。ファン、好きな人のパワーには、ちょっと太刀打ちできない、テクニックも含めすごいなと思いました。
Planning staff:愛ゆえですよね。やっぱり思いが詰まってますから。
Watanabe:そうね。まあ、デジモンもだいぶ独り立ちしたなと思います。

Planning staff:自分も当時『デジモンアドベンチャー』をちょうど観ていた世代です。アニメ化などでデジモンが盛り上がっているところで、TAMASHII NATIONSで一番メジャーなブランドであるS.H.Figuartsを中心に、改めて、デジモンシリーズをやっていきたいと、今後の商品化を企画しています。当時の商品自体、すごく良いものですが、新規造形のアイテムも今後の課題として企画を検討したいと思っています。
――So, is it okay to have a message from the fans at the end?
Watanabe:僕自身、(デジモンは)本当にずっと続けてきたことのひとつですし、アルファモンもその過程でデザインしていて、今でも生きているし、息づいています。アルファモンは、オメガモンとは違った、また良いデザインだったと僕は思っていて。なかなかそういうキャラクターって作り出すのが難しいんですよ。それが商品として、より完成形に近づいていくところは感慨深いですよね。だからファンの人たちにも、「これぞアルファモン」ってところを楽しんでいただけたらと思います。
──Thank you very much.

渡辺 けんじ(わたなべ けんじ)
1966, March 21, 2008 born / Kanagawa Prefecture born
Representative of "WOW FACTORY".
As the chief designer of the toy planning company "With", he created the "Digimon Series" and even "Tamagotchi".
イラストレーター、企画原作、プロデューサーなど、その活躍は多岐にわたる。


This palm-sized action figure series brings together advanced techniques in modeling, movement, and coloring to create realistic renditions of your favorite characters.
- ©本郷あきよし・東映アニメーション