Interview Articles 『電光超人グリッドマン』を生み出した男たちのメッセージ2 ~ 「S.H.Figuarts(真骨彫製法) サンダーグリッドマン」商品化記念 スーツアクター・岡野弘之&スーツ造形担当・澗淵隆文
2026-04-24 16:00 更新

1993年に放送された円谷プロダクション制作作品『電光超人グリッドマン』から、30年以上の時を超えて「S.H.Figuarts(真骨彫製法) サンダーグリッドマン」が商品化。魂ウェブ商店で、2026年4月26日(日) 23時までの期間限定で受注中だ。
当商品の開発に当たってご協力いただいた、当時のスーツアクターである岡野弘之氏、スーツ造形に携わっていた澗淵隆文氏のお二人に当時のエピソードや商品をご覧になっての感想などを語っていただいた。
*The images displayed in the article are of prototypes under development. They may differ from the actual finished product.
■『電光超人グリッドマン』でのサンダーグリッドマン撮影現場を振り返る―
――まずは岡野さんへ、『(電光超人)グリッドマン』当時の作品撮影について、苦労したこと・印象に残っていることを伺わせてください。
Okano:いろいろありすぎて(笑)。サンダーグリッドマンの前に、同じような箱型のゴッドゼノンがありまして。今まで体のラインが出るものを着てずっとやってきたのですが、ゴッドゼノンで初めて動きづらいロボットのスーツを着ることになりました。何話か撮影して体も慣れてきたところで、次のサンダーグリッドマンが出ると言われた時に、まぁこのままいけるかな?と思ったら、また形態が違いまして。サンダーグリッドマンは、膝のスーツ部分などゴッドゼノンより動ける要素はあったのですが、今度はドリルがあったりと装飾品も多くて、ゴッドゼノンよりも大きく動くように監督から指示がありました。グリッドマンやゴッドゼノンで監督から指摘され、もう大丈夫かなと思ったら、サンダーグリッドマンでまた言われて……監督から怒られたイメージしかない作品です(笑)。
All together笑。
Okano:もっと大きく動かないとと思って動くと、今度はドリルが遠心力で振られてしまって、0コンマ何秒なんですけど想定より時間がかかるんですね。相手の怪獣のスーツも動きづらいですから、その間合いにも0コンマ何秒の違いが出てしまって、ロボットのスーツになってからは、なかなかすぐにOKがでなかった印象はあります。
――なるほど!あの映像は、何度もテイクを重ねて出来上がったものなのですね。映像を見る限りだとかなり動いている印象ですが……。
Okano:そうなんですよ!だからもう1回、もう1回、もう1回って言われてできた映像なんです。出来上がった映像を見ると、あそこまで腰を振って動いて、初めて大きく動けたなと思いました。

――当時のスーツ制作時に特にこだわったところや、実は苦労したところを教えてください。
澗 淵:私自身が、当時独立して会社を立ち上げたばかりだったので、自分が今まで磨いてきた技術は全てこの作品に注ぎ込みたいという意気込みで臨みました。あと、ロボットスーツ自体、自分が得意としていたので。ウルトラマン的なヒーローがロボットスーツを着るという設定も新しかったですよね。先ほど岡野さんがかなり動きに苦労したとおっしゃってましたが(笑)、これまでのロボットスーツよりは動けるものを目指していました。上半身や肩は大ぶりに作ってはいるのですが、体の各パーツはなるべく本人の体に近づけてフィットするように作っています。こういうデザインの割には、より動きやすくなるよう可動範囲は確保しました。多分、これまでのロボットスーツの方がもっと大きくて大変だったんじゃないかなと。
Okano:そうそう。
澗 淵:あとは頭部はデザイン上大きいパーツがついているので、普通に作るとすごく大きいマスクになってしまうのですが、顔のバランスを調整することで、できるだけ小さいサイズに抑えていますね。とはいえ、残念ながらかなり大きいサイズにはなってしまっているんですけど、実際本当にグリッドマンの頭が入るサイズでマスクを作ったら、この1.5倍近い大きさにはなってしまいます。だからちょっとグリッドマンの顔が中から見えているんですけど、通常のグリッドマンより小さいサイズで作ってバランスを調整して整えています。
あとデザイン上、背中のサンダージェットのパーツが、腰の下までくるぐらい大きいパーツなんですけど、そのまま作ると腰の動きを制限してしまうので、縮小して作りました。ただ、撮影現場でさらに動きを追求してさらに詰めて小さくしたようなので、実際の撮影中に現場での改修もあったようですね。
――実際、撮影現場で動き始めて、当たるから削ろうみたいなところはあったんですか?
Okano:あぁ、ありましたね。
澗 淵:自分は、当時知らなかったです(笑)。あとで指摘されて映像を見ると、明らかに最初に作った時の写真と、映像の中のものとで背中のパーツのバランスが小さくなってましたね。
Okano:まあ、現場で可動部に当たって動きづらくなるから、削ろうっていうのはありますよね。
澗 淵:実際、完成するまで何回かチェックして、動きも見てもらって仕上げてはいるんです。でも普通に立って軽く動いてるのと、本気でアクションするのとでは違ってくるので、そういった改修っていうのは、わりとありますよね。
――ありがとうございます。そういった意味で、今回の真骨彫製法では、劇中のサンダーグリッドマンを再現させていただきました。

■30年以上の時を経て、グリッドマンにつづきサンダーグリッドマンが真骨彫製法で立体化!
――「S.H.Figuarts(真骨彫製法) グリッドマン」の制作にも携わっていただきましたが、続いてサンダーグリッドマンの商品化が決まった際にはどのような印象を持たれましたか?
澗 淵:グリッドマンが出るというお話をいただいた時から、シリーズとして続けていきたいという思いがありました。ですので、サンダーグリッドマンが決まった時に、私自身も非常に嬉しかったです。あと、今の真骨彫製法でのサンダーグリッドマンがどういう仕上がりになるかというところが、やっぱり楽しみでしたね。
――実物の工場彩色サンプル品をご覧いただいての率直な感想をいただけますでしょうか。
Okano:僕らの世代が思いつく玩具の概念を超えていますね(笑)。ここまでしっかり作っていただけると、非常に嬉しいです。オブジェというか、遊ぶのがもったいないですね。
――そこまで言っていただけると非常に嬉しいです。でも、しっかりガシガシ遊んでいただきたいな、と(笑)。
Okano:そうですよね(笑)。
澗 淵:途中段階も何度か見せていただいていて、その出来上がり、仕上がりにはすごく満足していたんのですが、やはり、製品に一番近い状態のものは、表面のディティールやマーキングの精度が上がっていますね。胸のゴールドのパーツの発色もすごく良いので、本物よりも高級感を感じる仕上がりになっていますね(笑)。
All together笑。
澗 淵:あとさっき話にも出ていたドリル部分。実際のスーツには「ドリルブレイク」の構造は組み込まれていなかったのですが、真骨彫製法のサンダーグリッドマンにはその演出も組み込んでいただいて、スーツ以上にスーツらしいというか、私は非常に満足していますね。
――ありがとうございます。真骨彫製法でサンダーグリッドマンを立体化するにあたり、当初特徴的な模様は造形で再現する予定でしたが、当時のスーツの表現手法をフィギュア側に落とし込んでタンポ印刷で再現する手法をご快諾いただけて、より再現度をアップすることができました。
澗 淵:えぇ、ただこの大きさで、あれだけ細かい模様をどこまで再現できるのかっていうのも心配だったので(笑)。タンポ印刷だとシャドウの表現ができないから、細かい点でグラデーション表現しているのもよくできていますね。
――特にドリルのところの曲面に対して、これほどの数のタンポ印刷でディティールを再現するのは、コレクターズ事業部史上類を見ないチャレンジでした。
澗 淵:影とかもいい塩梅で。本当に。キャタピラの感じもよく再現されていますね。でも、写真だとこれがなかなか伝わらないのが残念なところです。

――アニメ『SSSS.GRIDMAN』のイベントなどで、サンダーグリッドマンのスーツが展示される機会もありましたので、ユーザーの皆様には当時の澗淵さんが作られたスーツのこだわりみたいなところも受け取ってもらえている想定で、今回はあえて当時のスーツの表現手法にこだわりました。
澗 淵:そうですね。本当に当時のスーツをくまなく再現してもらっていますね。今後、多分これに匹敵するか、これを超えるものはまず出てこないんじゃないかと思います。

――前作の「S.H.Figuarts(真骨彫製法) グリッドマン」を作成した際に、岡野さんをスキャンさせていただいたボディデータをもとに、各部バランスを調節させていただいているのですが、実際に見ていただいて骨格から設計した再現性はいかがでしょうか?
Okano:フォルムがかっこいいんですよ!自分の体というのは抜きにして(笑)。人間が入ったサイズ感としては、細身というか、すごいカッコよくできている。
――グリッドマンと比較すると、サンダーグリッドマンは思ったより高さとボリュームに差があるなと思いました。
Okano:実際もこれぐらい差があったんですよ。
――それでは実際に工場彩色サンプル品を触っていただいて感想を伺えますでしょうか?
澗 淵:実際のスーツと同じくらいの可動範囲ですね。
Okano:まさしく!動きづらいから動かないで済ませてもらいたいところを、膝が動けちゃうから、もっと動けって指示が飛んできて大変だったことが思い出されますね(笑)。
澗 淵:股関節や腕の関節は「S.H.Figuarts(真骨彫製法) グリッドマン」の動きそのままで、プラス、アーマーを着ているが故の若干の動きづらさみたいなところもよく再現されていますね。もうちょっと動かしてほしいなって思うファンの方もいるかもしれませんけど、実際のスーツはここまでしか動けなかったので、そこも含めてある意味リアルですね。
――ありがとうございます。おっしゃっていただいた通りで、設計段階でいわゆるロボットフィギュアにあるような、引き出し関節なども入れてよく動くサンダーグリッドマンを作るという検討も挟んだのですが、そこはあえて真骨彫製法のグリッドマンをベースにして、そこに造形を重ねる形で可動制限を加える方が本物感が再現できるのではということで、今回の仕様になりました。
澗 淵:そういう意味では、動かした時に劇中と同じ感じのポージングになるっていうのは良いですね。あえて違うところを言うと、首の可動範囲はスーツよりありますね。スーツは横に回すくらいしかできないので(笑)。

――ポージングのお話が出ましたが、岡野さんのお気に入りのサンダーグリッドマンのポーズはありますか?
Okano:どうしてもゴッドゼノンの時と比較しちゃうんですけど、向こうは箱のようなデザインなので、何やってもなかなか決まらないというのがあったんです。サンダーグリッドマンは、関節が動くので普通の構えができますし、身長もあるのでごついから、大変ですけど足を広げれば広げるほど安定感があるように見えてかっこいいなと。足を狭めるよりも、ぐっと足を広げた方が、本当は安定感がなくなるんですけれどカッコよく見えてくるので、そういうポーズを多くとっていたような気がします。
澗 淵:確かにね、足をすごい開いて腰を落とすポーズね。
Okano:足を広げて腰を落とすと本当は安定感がなくなっちゃうんですけど、それよりも見た目にカッコよく映りたいという思いもあったので、倒れない程度に頑張りました。
――監修で、澗淵さんが苦労された点はありましたか?
澗 淵:私的には割と早い段階からOKでしたので、逆にまだこだわるんだ!と思いましたね。それよりも早く商品を出して欲しいなという思いでした(笑)。
――模様をディテールで造形した試作品で彩色監修までしていただいたところで、やはりタンポ印刷で表現しようと方針転換し再度急ピッチでご監修いただきご迷惑をお掛けいたしました。
澗 淵:いえ、その辺りは全くストレスもなかったですね。印刷にしたんだなくらいの感じでした。でもこれ、着手から実際ここまで何年もかかってますよね。
――はい。グリッドマンを設計する段階で、ある程度連動も考えてサンダーグリッドマンの設計を進め始めなければならなかったので、2〜3年はかかっています。
澗 淵:それでいうと、通常の真骨彫製法やS.H.Figuartsの開発期間に比べてもかなり長いですよね。
――長いですね!普通だと原型を作り始めてから完成まで1年半くらいなのですが、単純計算でも2倍くらいかかっていることになります。
澗 淵:こちらがコスト大丈夫か逆に心配になってしまうぐらいこだわっていただいて、実際スーツを作った側の人間からすると、非常にありがたい。すごく愛を持ってやってくれているので嬉しいです。その反面、大変な作業で申し訳ないなと。

――ありがとうございます。続いて、オプションパーツについてもコメントいただけますでしょうか?
Okano:細かいところまで、よくできていますね。当時はグーの手以外がなくてよかったな、と(笑)。あったら剣を持たされてましたから、スーツはグーのままでよかった(笑)。
All together笑。

澗 淵:やはりロボ系のスーツとなると、グーの手を大きく力強く造形しないとバランスが取れないので、なかなか指まで動くスーツにすることはできなかったんです。過去にそういうスーツもありましたけど、どうしても人間の手の大きさから外れることはできないので、剣を握れるようにすると小ぶりの手になってしまうんです。そこはフィギュアということで、実際のスーツでできなかったことを遊べるように拡張していただくのはいいことだと思います。

――ありがとうございます。武器パーツは元々グリッドマンに対して作っていたのですが、サンダーグリッドマンの大きな手の印象が狂わないようちゃんと持てるよう、何度も調整しました。
澗 淵:やはりロボは剣を持たせることできまりますからね。

――サンダーグリッドマンの一部のパーツは取り外しが可能で、発売済みのグリッドマンと組み合わせることでフィギュアならではの遊びを楽しむことが可能です。
澗 淵:今グリッドマンをやるとしたら、こういう発想も出たかもしれませんね。当時は着るだけでも斬新でしたから。


――フィギュアならではの遊びですと、先日発表されたコラボビジュアルをイメージして、ウルトラマンとグリッドマン、ウルトラマンティガとサンダーグリッドマンを並べて飾ることもできます。
Okano:あの撮影現場に行ったんですけど、交わることのないところに一緒にいるというのが違和感ありますよね(笑)。でもいまだに覚えてもらっているから、ウルトラマンと共演できて光栄だなと!
――最後に、「S.H.Figuarts(真骨彫製法) サンダーグリッドマン」を楽しみに待っている皆さんへ、メッセージをお願いします。
Okano:グリッドマン、そしてサンダーグリッドマンという32年前のキャラクターを、当時のスーツと同じ動きがそのまま再現できるフィギュアとして立体化してもらえて嬉しいです。ぜひ手に取ってもらって、当時のスーツはこんな感じだったんだなと想像してもらいながら遊んでいただけたらいいなと思います。
澗 淵:本当に当時のスーツをくまなく再現しているフィギュアとなっていますので、買わないと後で絶対後悔すると思いますので、ぜひ手に取っていただきたいですね。劇中から飛び出してきたようなフィギュアになっていますので、心ゆくまで遊んでいただきたいです。
--Thank you for today.
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©円谷プロ
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