魂の骨格 S.H.MonsterArts & S.H.Figuarts 特撮ジオラマワークショップ 特別編「3式機龍、夕焼けの海に佇む」編
2019-08-22 17:45 更新
S.H.MonsterArtsやS.H.Figuartsの特撮キャラクターを使って、
特撮テイストのカッコいいジオラマ写真を撮るためのワークショップ、久しぶりの特別編!
今回は、「S.H.MonsterArts 3式機龍」(販売終了)を使って、夕日の海のジオラマを作ります!
『ゴジラ×メカゴジラ』のラスト、戦いを終えた3式機龍が、朝焼けの海にゴジラを見送る名シーンを
イメージしたジオラマです。
ジオラマ制作の先生は、特撮研究所の特殊美術デザイナー・三池敏夫さん!
平成ガメラ3部作やミレニアムゴジラシリーズなど、数々の特撮映画を手掛けてきた大ベテランが、
特撮ならではのテクニックを教えてくれます!
※刃物、工具、塗料、接着剤などのご使用にあたっては、それぞれの取扱説明箇所を読んで正しく使用し、怪我や事故などのないようご注意ください。
※記事中で使用している工具・材料等に関するお問い合わせは受け付けておりません。
※商品を塗装するなど加工される際は、ご自身の責任において行ってください。
■海面を作ろう!
まずは、海を作っていきましょう。
今回は、青い塩ビ板を使って海面を表現。
機龍は腰まで海に浸かっているので、腰回りのサイズに合わせて円形に切り抜いておきます。
これが、3式機龍の位置決めになるので、写真の仕上がりも計算して切り抜き位置を決めましょう!
そのままでは平らな板ですが、
ここに波模様をつけていくことで、海面らしさを出していきます。
使うのは、木工用ボンドとスポンジ!
スポンジは台所用でOK。
機龍をはめこむ切り抜きの周囲を囲むように、木工用ボンドをつけていきます。
そして、スポンジを使って上から叩いていきます。
機龍を中心に波紋が広がるように、円形に叩いていくのがポイント!
ドライヤーで乾燥させると白い色がなくなり、表面の立体感だけが残ります。
これを何度か繰り返して、少しずつ波の立体感を強調していきます。
これで波シートが出来上がり!
■ホリゾントを作ろう!
次に、背景になるホリゾントを作りましょう。今回のテーマは夕景の空!
まず、スチレンボードに薄い水色の色画用紙を貼ってベースにします。
前回と同様に、パステルで雲を描いて背景に奥行きを出していきます。
パステルは、100円ショップでも手に入ります。
実際に夕方撮った空の写真などを参考に描いていきましょう。
まずは、白いパステルで細くたなびく雲の輪郭をとりましょう。
夕景の空の特徴は、赤い色だけではありません。
ポイントは、太陽の位置が低いこと。
昼間よりも、雲にでる影の面積が大きくなってきます。
黄色や赤、茶色などで大胆に影を入れていきましょう。
太陽が下から当たっているので、雲の下側に白パステルでハイライトを入れると、夕景の雲らしくなります。
最後は、表面を指でこすって馴染ませ、雲の柔らかさを出します。
これで、ホリゾントが完成!
茶色で大胆に描いた大きな雲で、夕景の空のスケール感が見事に表現されていますね。
さすが、三池さん!
今回も太陽を表現するために、カッターナイフでホリゾントに穴をあけ、電球をはめ込みます。
(発熱する電球は危険ですので、使わないようにしましょう)
■撮影しよう!
いよいよ、撮影用のセッティングです。
ホリゾントの前に、機龍と海面の塩ビ板を設置。
塩ビ板は、スチレンボードなどを切って、機龍の腰の高さまでかさ上げしましょう。
仕上げに、機龍を中心に波紋が広がるように、白い絵の具で波がしらを描いていきます。
グッと、海面らしさが出ましたね。
ホリゾントは下から、LEDライトで照らしましょう。
ライトにオレンジ色のセロハンを被せると、夕景の赤い空になります。
部屋の電気を消して、照明を作ります。
小型ライトを使って、夕陽の設定で機龍に照明を当てます。
低い位置から、方向性をつけて当てると夕日っぽくなります。
さぁ、どんな写真になるでしょう⁈
撮れた写真はこんな感じ!
電球の太陽が、塩ビ板の海面にサンロードを作って、美しい夕景の海が出来上がりました。横から光が来ているので、木工用ボンドでつけた海面の凹凸が活きていますね。
奥で細くたなびく雲が、夕焼けの空の奥行きを出しています。
横から当てた照明で、機龍にもカッコイイ陰影がついています。
こちらは、三池さん撮影の1枚!
さすが、夕暮れ時の空の広がりが、見事に表現されていますね!
照明からオレンジ色のフィルターを外すと、
こんな感じに朝焼けイメージの写真も撮ることができます。
■INTERVIEW 三池敏夫
--「今回は、3式機龍に合わせて海面のミニチュアセットを作っていただきました。
私も参加した『ゴジラ×メカゴジラ』のラスト、戦いを終えた機龍のイメージで海のセットを作りました。海の表現は、例えば博物館のジオラマなどでは、透明な樹脂で作って深さの表現をするんですが、今回はなるべく手軽にできる手法ということで、塩ビ板を木工用ボンドでたたいて波の表現にしています。
--この手法は、特撮の現場でも使われているんですか?
実は、撮影所で特撮を撮る時には、塩ビ板の海というのはやらないんですよ。海は、寒天で表現したり、実際に水をためて浅いセットプールを作ったりして表現します。塩ビ板は、撮影用のミニチュアセットを作る前の検討用模型の段階で、川や海の表現で使うことがあります。ミニチュアセットのミニチュア、みたいなものですね。『のぼうの城』の特殊美術を担当した時も、検討用模型で忍城が水没した時の表現で使いました。
--今回の背景は、美しい夕景の雲でした。
前回作った昼間の雲とは、影の出方が全然違うんですよね。グレーのパステルで大胆に影を入れるのがポイントです。これは、映画の背景画の第一人者である島倉二千六さんのお仕事を間近で見て、覚えたことなんです。島倉さんは、撮影所の大きなホリゾント(背景となる壁)にエアーブラシで描いていかれますが、その画材をパステルに置き換えているだけで、工程は島倉さんの技にならっています。島倉さんは、私の心の師匠ですね。
--出来上がると、本物の雲のようで驚きます。
普段から雲は観察していて、写真もよく撮ってるんです。初めて雲を描く場合は、写真を見ながら描いてみるといいと思います。一度やり方を覚えてしまえば難しい工程はないので、隠れた才能を発揮する人が出てくる気がします。是非、親子で練習してみてほしいですね!
三池敏夫(みいけ・としお)
1961年生まれ。特殊美術デザイナーとして、数々の特撮作品を手がける。現在は、「特撮研究所」所属。代表作:『鳥人戦隊ジェットマン』、平成ガメラ3部作、ミレニアムゴジラシリーズ、『巨神兵東京に現わる』、『進撃の巨人』、『シン・ゴジラ』、『精霊の守人』、『夢の挑戦 ゴジラ須賀川に現る』。最新作は、ゴジラとサントリーコーヒー「BOSS」のコラボWEB動画『顔の映らない主役』。特技監督として、『大魔神カノン』、『ウルトラマンサーガ』も手がけている。
S.H.MonsterArts S.H.Figuartsで培われた、可動(アクション)フィギュアの技術を使用し、『怪獣(モンスター)』にフィーチャーしたアクションフィギュアシリーズ。それが『S.H.MonsterArts(エス・エイチ・モンスターアーツ)』である。 |
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