魂BLOG 「S.H.Figuarts オーバーレイデク」クリエイティブディレクター WATANABE氏インタビュー
2025-12-12 10:00 更新

S.H.Figuarts Overlay Deku 來到 Heroaca 系列!
これまでにも数多くの「ヒロアカ」フィギュアを造形してきたWATANABE×REN氏。
そのWATANABE×REN氏がこれまで培ってきたノウハウを活かし、「S.H.Figuarts オーバーレイデク」の外観(可動機構以外の造形)原型を担当。身体中に黒鞭を張り巡らせた「緑谷出久」を可動フィギュアとして絶妙なバランスで再現!
今回、造形や彩色のこだわりポイントについて、WATANABE×RENを代表してWATANABE氏にたっぷり語っていただきました。
※記事内画像は原型制作過程、ならびに開発中の試作品を撮影したものです。実際の商品とは異なります。
■S.H.Figuarts『僕のヒーローアカデミア』シリーズへの意気込み
――今回の「オーバーレイデク」で、初めてS.H.Figuarts『僕のヒーローアカデミア』シリーズに携わっていただく事になったと思うのですが、どのようなご印象や意気込みをもたれましたでしょうか?
WATANABE:元々、自分たちが原型を担当した一番くじやジャンプGIGA等のヒロアカフィギュアを企画担当者である秋場さんが購入してくれていて。いつか僕たちと一緒にお仕事をしたいというのを言ってくれていたので、今回はその言葉、気持ちに全力で答えるつもりで臨みました。
規劃人員:謝謝。
入社してからも朝一で買いに行く程お二方のフィギュアを集めているので、今回お受けいただけた事、とても嬉しく思っております!
今回ご依頼させていただくときに、アニメ初登場に合わせて皆様にお披露目する為に「オーバーレイデク」のアニメの設定が完成していない時から作り始めることになりました。
ただ、原作の絵を見れば見るほど身体中に黒鞭が張り巡らされているという流動性と、それぞれ複雑な造形であった為、「ヒロアカ」を研究し尽くされているWATANABE×RENさんのお力をお借りしたいと、このタイミングでご相談をさせていただきました。
WATANABE:「オーバーレイデク」は今回可動を入れるベースとなる原型と彩色も担当させて頂いております。
これまでもオーバレイデク含めヒロアカシリーズのフィギュアをSTUDIO-蓮さんと一緒にやらせてもらっていて、今までの経験から割とスムーズに進行できた、みたいなところはあります。
これまでに「デク」のフィギュアだけでも30体以上?数えていないので曖昧ですが、非常に沢山作ってきた経験値があるので、そこから導き出された現時点で「デクフィギュア」の集大成と言えます。
規劃人員:とってもカッコいいデクをありがとうございます!

■造形のこだわりポイント
――造形で特にこだわったポイントなどあればお聞かせください。
WATANABE:黒鞭にエッジが効いているところはこだわりました。劇中の死柄木のセリフにある様に“ヒーローに見えない”というか、刺々しい感じというのを意識し、表現しています。
規劃人員:限界の中で戦っている、荒々しい雰囲気が出ていて本当にかっこいいです。
WATANABE:いかついよね!
規劃人員:はい!いかついですけど、その中に絶妙なバランスで「デク」っぽさがちゃんと表現されていますよね。最初に上がってきた原型がかっこ良すぎて、チーム内でザワつきました。とてつもなくカッコいいなって…。
WATANABE:秋場さん、最近納品した原型とか彩色見本を社内で見せびらかせすぎ問題ね!笑。すぐ見せびらかしてきましたーって言うから!
規劃人員:すみません!でもみんな楽しみにしてるので!笑
WATANABE:あと膝や太もも回りのボロボロになっている黒のサポーター、そこにもちょっとだけザラザラ、デコボコしたテクスチャを入れています。
きれいに上がってきてた造形から質感を変えれますか?表面処理でなんとかできませんか?って相談いただいて。ちょっとざらざらした表現を入れました。
規劃人員:傷じゃない感じでボロボロ感、闘ってきた証みたいなものを、わかりやすい感じじゃなくて入れるのが、すごく新しいなと思いました。ご相談以上の表現にしていただきありがとうございます。

■彩色のこだわりポイント
――彩色で特にこだわったポイントなどあればお聞かせください。
WATANABE:アイアンソールに入れたドライブラシかな?新品のアイアンソールはアルミっぽい軽量金属を黒でコーティング塗装されていて、それが戦いの中で色がハゲてしまっているんじゃないか?という自分の中での想定があって。そこで、ドライブラシ塗装でエッジにシルバーをのせました。
全体に使っている緑色も彩色する場所によって使い分けています。一番青味のある緑(青緑)は黒鞭のエッジのところに。さらに膝、髪の毛、スーツもそれぞれ違う緑を使用しています。髪の毛のシャドウには、紫寄りの紺色、濃紺を使ってます。黒だと暗くなり過ぎてしまうので。
規劃人員:WATANABEさんの技を詰め込んでいただいて、とってもかっこいい仕上がりになっていると思います!
WATANABE:以前、生産工場の彩色工程を見学した時に、エアブラシで塗装するところを見たんですが、自分が使うハンドピースと威力というか、圧力が全然違うなって。その時、こっちで当たり前にやってる彩色方法が、向こうでは当たり前じゃないというのがわかったんです。それを踏まえた上で、量産時に最適な手法で、再現可能なのがドライブラシ塗装なんじゃないかなと思った次第です。
規劃人員:生産工程の事まで考えて下さるのは、僕らとしても本当にありがたいです。

<実際にドライブラシで彩色をしている様子>
WATANABE:あとは、目の表現もこだわってますね。目のハイライトを活かすために白目の色を真っ白にはしていなくて。少しだけグレーを入れてクール系のオフホワイトにすることで、より三次元的な表現をしています。
規劃人員:だから目の中のハイライトが生きて、シズル感というか、生々しい感じがWATANABEさんたちの原型にはあるんですね。

<瞳に使用した白色の見本>
WATANABE:赤は、秋場さんにもうちょっと色のトーンを落としたいですって言われて、いつもの「デク」よりワントーン落としてるよね。確かにスーツの色とかもいつもより暗い深緑なので。
規劃人員:普段のデクよりちょっとオーバーレイデク仕様の色味にしていただいて、とってもカッコいいです。

■最後に
――最後に「S.H.Figuarts オーバーレイデク」とS.H.Figuartsヒロアカシリーズファンの皆さんへ、メッセージをお願いします。
WATANABE:ファンの皆さんに向けて…なんでしょう…最終章の、盛り上がりと、「緑谷出久(デク)」の活躍と、そこを踏まえてというか、そこを合わせてというか、この商品も、購入していただけたら、嬉しいですね。
規劃人員:笑。いや違うんです、急に言葉の速度が落ちたなって。
WATANABE:ちゃんと真面目に言葉を考えたんやって!笑
規劃人員:色々真面目に考えてくださって、ありがとうございます!笑
WATANABE:笑。真面目に言うけど、商品カット見て思ったのが、今までのS.H.Figuartsヒロアカシリーズも全部いいかもしれないけど、更に可動っぽくないというか、関節含めて出来上がってるフィギュアになってると思うから、可動フィギュアに興味ないなという人にも響くといいなと思っています。
規劃人員:そうですね。可動についても可動を入れて下さる原型師の方と一緒に、この素敵な造形のオーバーレイデクが映える様にこだわって仕込んでおりましたので、可動フィギュアに興味がなかった方にも絶対に楽しんで貰えるフィギュアになったかと思います!
WATANABE:黒鞭だけでもいっぱい遊べますしね。カッコイイポーズも色々決められると思うので。
規劃人員:はい!遊んでいてとっても楽しいので「S.H.Figuarts オーバーレイデク」を是非チェックしていただけますと幸いです!
- 非常感謝你今天。
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© Kohei Horikoshi/集英社/ MY HERO ACADEMIA製作委員會
※記事内画像は原型制作過程、ならびに開発中の試作品を撮影したものです。実際の商品とは異なります。





