一年戦争における地球連邦軍の反攻の要となるモビルスーツの開発は、主力機となる「RGM-79 ジム」の量産開始によって最初の目的は達成された。しかし、「RX-78-2 ガンダム」をベースとした白兵戦主体の「RGM-79 ジム」だけでは中距離戦闘での火力に不安があったため、地球連邦軍上層部は、中距離支援型の「RX-77-2 ガンキャノン」の量産化を検討する。だが、大きな工業力を持つ地球連邦軍とはいえ戦時下において新たにRX-77系の量産ラインを作ることは難しかったため、主力機として生産されている「RGM-79 ジム」とパーツを共有化できる中距離支援型モビルスーツの開発に着手することとなったのである。
開発は進み「RGM-79 ジム」を改装した試作機が完成するものの、テストの結果、RX-77系のように両肩に2門のキャノン砲を装備すると重量バランスが大きく崩れてしまうことが判明。そこで、テストで得られたデータを元に、キャノン砲をより反動の少ないロケット砲1門装備に、脚部をRX-77系に近い重装甲仕様にそれぞれ置き換えることでバランスを調整。軍上層部が求める性能を獲得した制式採用機「RGC-80 ジム・キャノン」が完成した。
「RGC-80 ジム・キャノン」は、主要構造や外装パーツなどの約60パーセントを「RGM-79ジム」と共用のものとすることで整備性や量産性能は向上したが、量産開始時期が遅れてしまったために生産数は少ない。一年戦争の地上戦では、激戦地であった北米戦線のキャリフォルニアベース奪還作戦において、本格量産された「RGM-79ジム」と共に初投入。その後、反攻作戦が続くアフリカ戦線にも多くの機体が投入された他、オーストラリア戦線、ジャブロー防衛等でも確認されている。基本カラーはジムと類似したホワイト・レッドにダークグレーを加えた配色だが、戦闘地域に合わせグレーやサンドカラーなど様々な配色が施され各戦線に配備された。
また、宇宙での一大反攻作戦である「星一号作戦」の開始に伴い、レビル艦隊とティアンム艦隊に配備され、ソロモン攻略戦にも参加。多くの機体はソーラ・レイの攻撃によってレビル艦隊と共に失われてしまったが、一部の生き残った機体はア・バオアー・クーでの戦いに加わっている姿が目撃されている。
一年戦争後も、コックピット部分をリニア・シート方式に換装するなどの近代化改修を受けて運用され続けており、グリプス戦争時にはジャブローの防衛用に配備された機体が確認されている。
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