魂の骨格 「S.H.MonsterArts ゴジラ(2002)」商品化記念『ゴジラ×メカゴジラ』手塚昌明 × 釈由美子 特別対談
2017-12-26 17:15 更新
「S.H.MonsterArts ゴジラ(2002)」商品化記念特別企画として、2002年劇場公開作品『ゴジラ×メカゴジラ』より手塚昌明監督と、家城茜役の釈由美子さんに、ゴジラ(2002)の魅力や当時の貴重なエピソードなどを語って頂きました!
――本日はご多忙のところ、ゴジラフィギュアのためにお越しいただきまして、誠にありがとうございます。
今回のお二人へのインタビューは、新作フィギュアのお話がメインですが、『ゴジラ×メカゴジラ』(2002年公開)の作品の思い出や近況など、いろいろとお聞かせいただければ幸いです。
さて、手塚昌明監督と釈由美子さん、お二人の再会はいつ以来になりますでしょうか?
手塚:う~ん、どのくらいなんだろう?釈ちゃん、覚えている?
釈:あっ、思い出しました!今年(2017年)の1月にホビージャパンさんが新宿のロフトプラスワンさんで開催した、『ゴジラ×3式機龍コンプリーション』の出版記念イベントですよ!
手塚:そうか、1年も経っていないんだね。
釈:湯原博士役の宅麻伸さんや監督とも久々にお会いすることがでできて、楽しいトークをさせていただきました。
あの時は、久々に会場に集まったゴジラファンの方々の熱気もストレートに感じましたね。自分が主演をさせていただいた『ゴジラ×メカゴジラ』の公開から、もう15年も経ちましたが、数多くのゴジラファンの皆さんから、この作品が愛され続け、支持をされているんだなぁと再認識することができました。
手塚:『ゴジラ×メカゴジラ』の公開以来、何より釈ちゃんが、ゴジラファンの前に出ることがそうそうないことだったからね。だから貴重なトークイベントとなったよね。
ホビージャパンさんのあの書籍には、釈ちゃんも自分もインタビューを受けてその原稿が掲載されたけれども、活字を読むのと同じ言葉を生で聞くのとでは、受け取りかたが全然違うからね。
やっぱり、人前での生のトークは聞いていていいもんだよね。
釈:時間がある時にネットとかを見ていますと、手塚監督はゴジラ映画の上映会やイベントに引っ張りだこっていう感じを受けますけれども……。
手塚:いやいや、もちろん自分に声がかかれば、どこへだって参上するけれどもね。最近では、先輩のゴジラ関係者の皆さんの中でも、ご高齢で亡くなられる方がそれなりにいらっしゃるので、その方の分まで頑張らなくちゃいけないなと思っていてね。
釈:長生きしてくださいね、手塚監督!
手塚:うぅ、釈ちゃんのその言葉は涙もんだね!
――ちなみに、お二人のゴジラ絡みのコレクションには、どんなものがございますか?
釈:私は、バンダイさんから発売された機龍のソフトビニール人形かな。それから、ヘルメットが外せる家城茜のフィギュアですね。
手塚:ゴジラは持っていないの?
釈:『シン・ゴジラ』のゴジラが一つくらいですね。
手塚:おっ、シン・ゴジラは持っているんだ。他のゴジラは?
釈:『ゴジラ×メカゴジラ』のゴジラは、当時の自分にとっては、絶対に倒さなければならない敵怪獣の存在でしたから、あえて持っていませんでした。
でも、作品の公開から、これだけ時間が経っていますから、『ゴジラ×メカゴジラ』に登場したゴジラで、しかも出来の良いものでしたら、一つくらい持ってもいいかなと思いますけれども。
ゴジラマニアとして知られている手塚監督は、どんなゴジラのフィギュアを持っていらっしゃるのですか?
手塚:こう言うのもなんだけれども、この世の中に発売されているリアルなゴジラのフィギュアは、だいたい持ってますね。
釈:えっ、そんなに!
監督がゴジラマニアなのは知っていましたけれども、そこまで持っていらしたんですね。
手塚:もう自分でも数え切れないくらいの数のゴジラフィギュアが、自宅や栃木の実家にありますよ。
同じものでも、遊び用と保存用のどちらも必要だし、もちろんスペアの分も必要だから(笑)、必然的に厖大に増えちゃってね。フィギュアのほとんどは、だいたいダンボールの中に入れっ放しの状態なので、奥さんからは「棚を作ってそれぞれをキチンと飾れば、部屋の中も綺麗になるのに」と、顔を見るたびに言われています(笑)。
釈:手塚監督のゴジラへのものすごい愛情を感じますね。
ご自宅や実家のすべてが、監督専用のゴジラルームみたいなものなんですね(笑)。
手塚:特に自分が監督になってからは、何もしなくても東宝さんから商品サンプルが送られて来るようになったから、そういう意味からも、本当にゴジラ映画の監督になってよかったなぁと思ったものだよ(笑)。
釈:一番最近に買ったゴジラフィギュアは何ですか?
手塚:11月3日に、新宿マルイのアネックスにあるゴジラ・ストアに行って、「やった! ゴジラソフビをいっぱい買うぜ」と思っていたら、「お一人様一個」と書いてあって……。
釈:せっかく新宿まで買いに行ったのに、それはガッカリでしたね(笑)。
――さて、本日はバンダイ コレクターズ事業部からのリリースが決定した、S.H.MonsterArtsシリーズの「ゴジラ(2002)」の彩色試作をご覧いただこうということで、お二人にお越しいただきました。
釈:これですか、うわ~っ! カッコ良い!
手塚:撮影用のスーツみたいですね。これはよくできていますね。
釈:手塚監督、バンダイさんから発売され続けているという、このS.H.MonsterArtsのシリーズって、どういうものなんですか?
手塚:それはね、バンダイさんがこれまでに作ってきたアクションフィギュアの技術を応用して、ゴジラをはじめとして、モスラやラドン、キングギドラなどのさまざまな怪獣やクリーチャーをメインにした、アクションフィギュアのシリーズのことなんだよ。
釈:それじゃ、このゴジラのフィギュアは、ソフトビニール製の人形とは違って、いろんなところが可動することが出来て、いろんなポージングをとれるのが一番のセールスポイントなんですね。
でも、これは試作品ということですから、さすがのゴジラマニアの手塚監督も、このゴジラのフィギュアをまだ持ってらっしゃらないんですよね。
手塚:発売前の試作なんだから、そりゃ持っていないよ。
そりゃ一刻も早く自分の作品のゴジラを手許に置きたいとの気持ちはあるけれどもね。バンダイさんさえよければ、このトークが終ったら、このまま持って帰っちゃってもいいんだけれども……(笑)。
――いやいやいや、それだけは絶対に困ります。何せ、商品ではなくて試作品ですので。それではお二人、それぞれ手にとってみてくださいませ。
釈:いろんな可動部があるんですね。動かしちゃっていいんですよね。
これは、凄い、凄い。本当によく動きますね。
手塚:表面のディテールがシャープに仕上っているのが、超絶に素晴らしいですね。
しかも、こんなに各所が可動するというのも、ゴジラマニアにはたまりませんね。
釈:このゴジラのフィギュアですけれども、可動部分はどれくらいあるんですか?
――それはけっこうな数だそうで、可動部は30箇所以上もあるそうです。特に尻尾の部分が多いそうで、その尻尾には一節ごとに関節が入っているそうです。
釈:こんなに動かせるということは、ゴジラにシェーをさせることもできるんですか?
――えっ、シェーですか? これはまだ試作品なので難しいですが、製品版になればシェーっぽいポーズもとれますよ。
手塚:ゴジラのシェーがあったのは、シリーズ第6作の『怪獣大戦争』('65年)だね。
小学校の三年生とか四年生の時に見たけれども、X星上で左右でダブルにシェーをやって、とにかくこのシーンは遊び心にあふれていて面白かったね。でも、釈ちゃんもゴジラのシェーを知っているんだね。
釈:何といってもゴジラのシェーは有名ですからね。一応、私もそれくらいは知っているんですよ。エヘン!
手塚:『怪獣大戦争』の宣伝用のスチール写真では、水野久美さんをはじめとして、主演の宝田明さんやニック・アダムスさんも皆、シェーのポーズをとっているんだよね。
『ゴジラ×メカゴジラ』の撮影の時に、柘植真智子総理役で出演された水野さんにその当時のことをお聞きしたら、「宣伝のためにお願いしますと言われて、皆であのポーズをやったのよ」と仰られていました。
釈:さすがゴジラマニアの手塚監督。昔のゴジラ映画のお話もキチンとその方に聞かれているんですね。
手塚:このフィギュア、頭部をよく見たら、きちんと目玉の黄色っぽさも再現されていますね。
釈:そうですよね、このゴジラは目玉が黄色っぽいんですよね。
――はい、そういう細かい部分もキッチリと再現しました。
手塚:それからこのゴジラは、どこから見ても正面を見ているような形態になっていて、なんか常に怒ってるような雰囲気があるんだよね。
釈:同じシリーズの3式機龍も、一緒に並べたくなりますね。
手塚:それが、S.H.MonsterArtsの3式機龍は、実は4年も前に発売されていてね。けっこうな数が売れたらしいけれども、今じゃあ、プレミア価格が付いているらしいからね。
でも、なかなか機龍の時のゴジラがバンダイさんから発売されなかったので、今回のリリースの決定は、自分にとっては正に晴天の霹靂だね。
釈:じゃあ、その機龍のフィギュアで遊ぼうと思ったら、これまでは他の作品のゴジラと組ませて遊ぶしかなかったんですね。
手塚:そうそう。だからこの「ゴジラ(2002)」の発売は、本当に自分としても嬉しくてしようがないね。自分の映画に登場したゴジラが商品化されるのは、正に監督冥利につきますよ。
――このゴジラは機龍と組ませて、公開時の『ゴジラ×メカゴジラ』のポスターのポーズがとれるようにと、バンダイのスタッフの方々は腐心されたそうですよ。
手塚:そりゃ凄い!
あのビジュアルはCGで製作されているんですが、「砕け散るまで戦え!」や「起動・共鳴・氷砕」とのキャッチコピーが付いていたメインポスターだね。
釈:あっ、このゴジラのフィギュア、ちゃんと頭部や顎が上を向いて、口の中の舌が見えるように作られていますね。
これは、八景島でゴジラと機龍が初めて戦うシーンで、機龍がコントロール不能になってしまう、ゴジラが咆哮するシーンが再現できますね。
手塚:ゴジラが首を上げるシーンは、そのシーンだけではなくて、映画冒頭のメインタイトルが出る直前の雷を受けるシーンでもあるからね。
でも、細かいところまで、本当に良くできているね。
――手塚監督、この「ゴジラ(2002)」の特徴を教えてください。
手塚:初監督作品の『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』('00年)のゴジラは、前作の『ゴジラ2000ミレニアム』('99年)の時のゴジラとほぼ同様の作りで、顔や背ビレがけっこう大きめに作られていたので、『ゴジラ×メカゴジラ』では、どちらも小さくしてもらうようにお願いして、基本の姿勢だった前傾も修正して直立の形にしてもらってね。自分の求めているイメージのゴジラに可能な限り近づけてもらいました。
釈:こうやってフィギュアで見てみますと、あらためて頭の小ささが際立って感じますね。
手塚:実は、ゴジラの着ぐるみが仕上ってきたら、「ちょっと頭部がちっちゃ過ぎたかな」と思ったんですよ。
でも、肉眼と映像では違って見えて、作品の中ではちょうど良い感じに映っていました。プロデューサーを担当された富山省吾さんも、「このゴジラはカッコ良いですね、監督!」って喜んでおられましたね。
釈:これは試作品とのことですけども、実際の発売はいつ頃になるんですか?
――2018年4月予定ですが、フィギュアの予約はちょっと早くから始まるので、11月末から既にネットショップや店頭で予約を受け付けているんです。
手塚:それじゃ、2つ、3つ、とっとと予約しなきゃな!
――話は少々変わりますが、ここからは『ゴジラ×メカゴジラ』の作品のことについてもお聞かせ下さい。まず釈さん、孤高のヒロイン・家城茜の役のオファーがご自分に来た際のご感想を。
釈:日本映画を代表するゴジラ作品に、自分も出演させてもらえることはすごく光栄なことでしたし、昔のゴジラ映画を見直して、「あぁ、なんかすごいなぁ。私もゴジラ映画の歴史に名前を残すことができるんだな」と思って、撮影前からワクワクしましたね。
何よりアクションをするのも好きでしたので、台本を読んで“クライマックスには機龍に乗り込んで、機龍と一緒にゴジラと戦える”とのシチュエーションにはゾクゾクしました。
手塚:一番最初に家城茜役を釈由美子さんにと推薦したのは、プロデューサーを担当された富山省吾さんだったか、脚本の三村渉さんだったか。何人か候補の女優さんの名前が挙がったのですが、『ゴジラ×メカゴジラ』の主役に釈ちゃんを選んだのは、要は自分が好きな女優さんだったからです。
もともと釈ちゃんの写真集をいっぱい持っていましたからね(笑)。
釈:えっ、自分の写真集も持っていてくださったのですか、それは今日初めて知りました。ビックリです!
――撮影時のエピソードをお聞かせください。
釈:作品の撮影がだいたい夏場だったのが、基本的に暑くて辛かったですね。機龍隊のスーツを着込んで、しっかりヘルネットも付けていますから。
手塚:当初、釈ちゃんからは、「『エイリアン』(米・'79年)のシガニー・ウィーバーみたいにTシャツやタンクトップ一枚で戦いたい」って言われたんですけれども、それじゃあ放射能に汚染されてしまうので……。
釈ちゃんの事務所の社長さんも大乗り気だったんですけどね。
釈:ええ、そうでした。ちょっと残念でしたね。
――一番大変だったシーンの撮影は?
釈:それは、機龍のメンテナンスブースに乗り込んでからのシーンの撮影ですね。
メンテナンスブースのセットは、けっこう上下左右に自在に動くので、しまいには平衡感覚を失ってしまって。
この頃には、体力的にも精神的にも追い込まれていまして。いっぱいいっぱいで機龍と一緒に戦って。
「私に力をーっ!」って言う時は、もうなんか芝居じゃない魂の叫びが出たみたいな気持ちで、機龍の鼓動や熱をストレートに感じました。
それはやっぱり思い出深いですね。
手塚:あの撮影では、彼女がこんなに叫んでくれるのかと思いましたからね。そこまで役にのめり込んで演じてくれる役者さんは、そうそういませんからね。
そういう釈ちゃんの一生懸命さは、間違いなく画面の中に出ていますね。
釈:クランクインの前に自衛隊に入隊して訓練をしましたけれども、その訓練をしたおかげで、機龍に乗り込む時にワイヤーで吊るされるのも全然怖くなかったですよ。
手塚:けっこう高さのあるところに、ワイヤーのロープ一本でぶら下がってね。
釈:匍匐前進や降下訓練もしたので、全身筋肉痛になっちゃって、ゴジラよりも歩き方がおかしくなりました。
手塚:降下訓練のあとが、湯原親子と語り合う防衛庁の技術研究所の屋上のシーンの撮影でね。
釈:ええ、そうでしたね。
手塚:釈ちゃんは点滴を打ちながら現場に来たんだけれども、こちらに向かって歩いて来るシーンで、テストでは地面の段差の手前でカットをかけたんですが、本番はどこまでいけるかと思ってカットをかけなかったら、案の定、その段差で転んじゃってね。
釈:本当に歩くのも大変でしたね。やっぱり苦労したことは、忘れずに覚えているものですね。
――この作品のゴジラに対しては、どんな思いがありますか?
釈:機龍を操縦して日本を守らなければならない自分にとっては、ゴジラは倒さなければいけない敵という存在ですが、機龍にも初代ゴジラの骨格が入っていますから、結局、同族同士の戦いという、何か戦いながらも物悲しさがありましたね。
ただの勧善懲悪のお話ではないところが、『ゴジラ×メカゴジラ』の大きな魅力の一つなんだと思います。
手塚:釈ちゃん、いいこと言ってくれるね。もちろん自分もそういう思いを込めて、この作品を作り上げました。
――お二人とも、ゴジラ絡みの近況があればお聞きしたいのですが…。
釈:私は先日放送された、テレビの「ゴジラ総選挙」(2017年11月12日放送済)に出演しました。
ゴジラ映画に出演した経験のあるゲストは、コテコテのゴジラマニアの佐野史郎さんと金子昇さん、そして私の3人ですね。佐野さんは、『ゴジラ×メカゴジラ』のことをものすごく気に入ってくれていました。「傑作!」とも仰ってくれまして、合わせて自分で言うのも恥かしいんですけれども、「素晴らしい演技」と絶賛してくださいました。
それから、ゴジラはオスか、メスかの議論で盛り上がって「母性を感じるからメスだ」とか皆で言い合ってましたね。
――「ゴジラ総選挙」では、釈さんはどの東宝怪獣に投票されたのですか?
釈:それについては、私、手塚監督に謝らなくちゃいけないんです…。
手塚:えっ、何、何?
釈:番組の中で、ゴジラ以外の好きな東宝怪獣のベスト1予想で、怪獣キャラクターの名前を一つ選ぶんですが、もちろん自分も最初は「3式機龍」と書いたんですけれども、そしたらスタッフさんから「となりの金子昇君も「3式機龍」って書いているよ」と聞かされたので、だったらということで「3式機龍」に横線を何本も引っ張って、小さく「ビオランテ」って書いちゃいました。手塚監督、ごめんなさい!
手塚:えっ、そうなの! 「ビオランテ」なの!!
釈:手塚監督には本当に申し訳ありませんと思いつつ、泣く泣く大本命ということで、「ビオランテ」と書きました。
手塚:そうか、そういうことならしようがないな(苦笑)。
でも、釈ちゃんも金子くんも、どちらも遠慮なく堂々と「機龍」と書いてほしかったな。金子くんが「3式機龍(改)」と書いてくれればなぁ……。
でも釈ちゃん、本当に優しいからね。
釈:自分が「ビオランテ」と書いたので、収録現場の方々もけっこうびっくりされたようで、一瞬、「えっ?」と思われました。
手塚:そりゃそうだよね、釈ちゃんが「ビオランテ」と書くとは、誰も思いもよらないだろうからね。
釈:それから、「ゴジラの名シーン」ということで、『ゴジラ×メカゴジラ』からは、茜の判断でしらさぎから空中で切り離された機龍が、品川付近で暴れるゴジラを撃退すべく飛行しながら駆けつけるシーン、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』('03年)からは、ゴジラと機龍の戦いの末に崩壊する国会議事堂のシーンが、それぞれピックアップされました。
手塚:『ゴジラ×メカゴジラ』も『東京SOS』も、きちんと特撮の名場面を採り上げてくれたんだね。
しらさぎから空中で切り離された機龍が、夜の街の上空を飛行するシーンは、『ゴジラ×メカゴジラ』の劇中でも、数ある名シーンの中の一つだからね。
特に満月をバックに両手を広げて自由落下するシーンは良かったよね。
釈:ここで手塚監督にご質問があるんですが……。
手塚:うん、どうぞ。
釈:自分も2作品のゴジラ映画に出演しまして、自分が演じた家城茜のイメージが強過ぎるんではないかと思うのですが、改めてゴジラ映画に出演することはできないんでしょうか?
手塚:いやいや、決してそんなことはないと思うよ。
第一作の『ゴジラ』('54年)に出演されて、41年後のシリーズ第22作『ゴジラVSデストロイア』('95年)で、同じ山根恵美子役を演じられた河内桃子さんの例もあるからね。
釈:そうですか。でしたら良かった。
「ゴジラ総選挙」に出演しましたら、またいつか新作のゴジラ映画に出演することが出来たら、という気持ちが湧いてきましたので……。
手塚:そうそう、釈ちゃんは息子さんにゴジラ映画の英才教育をやっているの?
釈:まだ1歳で、歩き方がミニラみたいですけれども(笑)。
でも、いくつかゴジラ映画を順番に見せているんですよ。ゴジラよりもモスラにはすごく反応してました。
手塚:それじゃあ、息子さんに釈ちゃんの出演作品を見せるのは、ずっと先のことになりそうだね。
――引き続いて、手塚監督の近況は?
手塚:自分は11月3日のゴジラの誕生日を中心に、二つのゴジライベントに出席しました。
11月2日の夜は、京都の映画館「みなみ会館」でのゴジラ映画のカウントダウンオールナイトに、機龍2部作の上映に合わせて金子昇くんとゲスト出演しました。そうそう、金子くんも「また、同じ役でゴジラ映画に出演したいです!」と壇上から言っていたね。
翌3日はトンボ帰りで東京に戻り、新宿で盛大に開催されたゴジラフェスに、夕方から東宝の歴代のゴジラ博士たちと一緒に楽しいゴジラトークをやりました。
――それでは最後に、今後のS.H.MonsterArtsシリーズへの要望があれば……。
釈:ゴジラの2002年版がリリースされるということですけれども、それなら引き続き、ゴジラの2003年バージョンや、自分の好きなシーンである、しらさぎから空中で切り離されるシーンを再現できるの機龍のバージョンが欲しいですね。
それで、機龍が再発売されるのならば、機龍の右肩に乗せられる、2~3mmくらいのサイズになるのかな?
家城茜のミニフィギュアをオマケで付けてもらえればいいなと。
手塚:そりゃ良いね!
それから、それぞれ前作の戦いでダメージを受けた『東京SOS』版のゴジラも機龍も、いろんなバージョンを多彩に発売してもらえればね。オプションとしては、特生自衛隊の専用機のしらさぎの3機セットもアリだし、エフェクトパーツで、アブソリュート・ゼロがあればもっと良いよね。
それから、釈ちゃんが機龍に乗り込んだメンテナンスブースも欲しい人は多いと思うので、バンダイさんにはぜひともこの商品化もお願いします。
――最後に、S.H.MonsterArtsのシリーズを支えていただいている、ゴジラファンの皆様に一言、お願いします。
手塚:何よりこのシリーズで、自分の監督作のゴジラフィギュアが発売される時が来ようとは全然思ってもいなかったので、今回のリリースは嬉しさもひとしおですね。
ハイクオリティーなこのフィギュアは、着ぐるみに負けずとも劣らない可動域を持っていますので、ぜひとも遊び倒してもらいたいですね。
できれば二つ購入していただいて、一つは普通の遊び用、もう一つは水遊び用などと、遊びの用途を分けてもらえたら最高ですね。
釈:『ゴジラ×メカゴジラ』の映像を見ながら、ゴジラや機龍に同じポーズをとらせて、存分に戦わせて楽しんでもらえたらいいなと思います。
それから合わせて、機龍隊の家城茜こと、若かりし頃の釈由美子の勇姿をしっかりと見ていただければ有り難いですね(笑)。
――本日は、ありがとうございました。
【プロフィール】
手塚昌明【てづか・まさあき】
1955年、栃木県出身。
日本大学芸術学部を卒業後、フリーの助監督として、市川崑や西河克己らの作品を手掛け、1992年の『ゴジラVSモスラ』でゴジラ映画を初担当する。『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』('00年)で監督デビューを飾り、『ゴジラ×メカゴジラ』('02年)、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』('03年)のゴジラ映画を担当。その他、『戦国自衛隊1549』や『空へ-救いの翼 RESCUE WINGS-』を監督し、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』('01年)では、特撮B班の監督を務めた。
釈由美子【しゃく・ゆみこ】
1978年、東京都出身。
元はグラビアアイドルとして8冊もの写真集を発売していたが、1999年の『ツインズな探偵』でテレビドラマに初出演を果たし、同年の10月にはマキシシングル「セカンドチャンス」をメディアリングからリリースした。
2001年公開の『修羅雪姫』で劇場映画に初主演を果たし、引き続き映画『ゴジラ×メカゴジラ』('02年)やテレビドラマ『スカイハイ』('03年)に主演した。現在では女優兼タレントとして、CM、テレビドラマ、映画、舞台、バラエティー、ドキュメンタリーと、多彩な活躍を続けている。
S.H.MonsterArts S.H.Figuartsで培われた、可動(アクション)フィギュアの技術を使用し、『怪獣(モンスター)』にフィーチャーしたアクションフィギュアシリーズ。それが『S.H.MonsterArts(エス・エイチ・モンスターアーツ)』である。 |
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